古代史空想

一言主神の逃避行(最終回)

一言主神の逃避行(最終回) さて、前回の続きであるが、目弱王(まよわ)の変とはいったいどんな政変だったのだろう。 それは安康天皇の御代に起こった事件である。 目弱王は、大草香皇子(おおくさか)と中蒂姫(なかし)との間に生まれた。 ある日のこと…

一言主神の逃避行(その2)

一言主神の逃避行(その2) さて、一言主神(ひとことぬし)が大和国葛城を去った理由を探ってみよう。 そのためには、かなり古い時代まで遡って歴史的背景を知らなければならない。 もともと葛城地方を拠点とする豪族は、阿遅鋤高日子根神(あぢすきたかひ…

一言主神の逃避行(その1)

一言主神の逃避行(その1) 啓蟄が過ぎると、眠っていたはずの旅の虫が頭をもたげてきた。 そんなことで今年も花遍路にと土佐国に出かけたときのことである。 前回の打ち止めだった第30番札所善楽寺から歩き始めた。 先ずは古の地理・地名をイメージして…